白内障の術後の状態と薬の使用期間
高齢になると、様々な病気を発症しやすくなりますが、その中の一つとして目の水晶体が白濁し視力が下がったり、目がかすんだり、また光がまぶしくなったりする白内障があります。
幸いなことに、白濁した水晶体を除去して眼内レンズを入れる手術を行えば、視力を回復させることができます。
日帰りが可能ということから、簡単な手術であるという印象を持っている人も多いことでしょう。
しかし、100%安全な手術はありません。
きちんと注意事項を守らないと、感染症を発症させるリスクもあります。
感染症を予防するために、術後が点眼薬をさす必要があります。
ところが、高齢者になるとそれを忘れてしまうというケースが少なくないのです。
白内障の手術後に処方される薬は、感染症を予防する薬と炎症を抑える薬になります。
特に、手術直後は感染しやすいので、高齢者の中には入院をした方が良い方も少なくありません。
ただ退院した後も、2ヶ月近く薬を使い続ける必要があります。
傷の治りが遅く抵抗力が弱い高齢者の場合は、3ヶ月程度薬が続くこともあります。
勝手な判断で薬の使用を中断してしまうと、合併症が発症する可能性があり、最悪失明に至るケースもあるので注意が必要です。
また術後すぐにクリアに見えるようになるわけではなく、目が眼内レンズに馴染むまで1ヶ月近くかかります。
極端に見え方が悪かったり、物が二重になって見えるような場合は、手術がうまくいっていない可能があり、再手術となることも少なくありません。